日本の仏教は「葬式仏教」とか呼ばれています、一部の不真面目な僧侶のせいで「不真面目な僧侶や葬儀社はけしからん」「不当に儲けているんじゃないか?」、という、その反動なのでしょか、ゼロ葬とか、直葬とか、僧侶を呼ばない、お金のかからない葬儀も目につきます。
親族がいるのに、無縁死みたいな葬儀は、個人的にちょっと疑問に思います。
お葬式は故人の「心」と「身体」に敬意を表する行為なので、仏教的には善行為になります。
今つき合っているお寺さんが信用できなければやめればいいし、葬儀社も一社だけではないので、事前に調べてもいいし、一番の目的である、故人の「心」と「身体」に敬意を表せる場所になったら最高ですね。
「日本人なら知っておきたい お葬式の才覚」 藤本晃 著
HPにある誓教寺報の「つきなみ」は他にはない読みごたえのある寺報です
非常に仏教の知識が深く、文章も深く、あるときはわかりやすく、あるときは気さくな感じ。
紹介する著書はお葬式に関する良書です。
改めてお葬式の意義を本気で考えています。
テーマはお葬式ですが、その内容は本当の仏教のことが書いてあります。
抜粋です
葬式は「善行為」なのです
故人の「遺体を尊厳をもって扱う」「故人の心に敬意を表する」葬式とは、法律を守るという意味だけのものではありません、それを行う功徳を積むことができる、とても善い行為なのです。
葬式の規模や、葬儀社や僧侶とのトラブル、金銭の問題などは、故人を送ることとは無関係です。お金のかけ方はどうでもいいのです。葬式をして、心に損はありません。
これは仏教徒だけにあてはまることではありません。国籍や人種や宗教にかかわらず、誰がどのようにやっても、人間同士の助け合いですから、故人に敬意を持って送ること自体が善い行為なのです。
中略
仏教の善行為は3つあり
1・布施 2・持戒 3.修行
2番目の「持戒」には「恭敬」「作務」があり、「遺体を尊厳をもって扱う」と「故人の心に敬意を表する」は「恭敬」と「持戒」に当たるとのことです 。
最低限の葬式をするだけでも、それは自分の心身を戒め、他者のために積極的に働くという、大きな功徳を積んでいることになるのです。
お葬式について、改めて考えるための、良い一冊です。

日本人なら知っておきたい お葬式の才覚(新人物往来社2011年刊行)
- 作者: 藤本晃
- 出版社/メーカー: 中経出版
- 発売日: 1754/02/01
- メディア: オンデマンド (ペーパーバック)
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