仏教と仕事に関する本はいろいろ出ていますが、仕事(ビジネス)と仏教は、もともと相反します。
ほとんどの仕事は貪瞋痴を煽って、売り上げ達成や成功を目指します。
ほとんどの書籍もそうです。
でも、仏教では貪瞋痴はNGです。
仕事は、ほんとうは仏教の管轄外なのでしょうが、けっこう仕事に関する質問は多いです。
ですから、書籍もあります。

一生、仕事で悩まないためのブッダの教え: シンプルに考える、自由に生きる (知的生きかた文庫)
- 作者: アルボムッレ・スマナサーラ
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2012/02/21
- メディア: 文庫
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ブッダの経営論: ビジネスリーダーの人間力 (初期仏教の本)
- 作者: アルボムッレ・スマナサーラ
- 出版社/メーカー: 日本テーラワーダ仏教協会
- 発売日: 2014/03/03
- メディア: Kindle版
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どの本も、仕事をする前の、人間の土台を作るにはいいですが、実際の仕事現場に具体的にどう生かすか、という記述はないです。
でも、当然です、お坊様は働いてはいけませんので、実際の仕事現場はわかりません。
人格形成をきちんと行い、土台を作り、仕事をしなくてはなりません、もしくは仕事をしながら人格形成に励まなければなりません。
私は仕事をしながら人格形成に励みたいですね。
ただ、具体的にどうすればいいのかわかりません。
そこで、具体的に仕事で何をやりながら、人格形成ができるのか、が書いてある珍しい本を見つけました。
サンガのビジネス書、珍しいです。

売りたいなら、人格を磨きなさい―売り上げを伸ばす24のジャストセールス理論― (サンガフロンティア)
- 作者: 滝口祐幸
- 出版社/メーカー: サンガ
- 発売日: 2016/02/29
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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作者は大乗仏教や儒教、東洋思想を勉強して、20年かけて販売という仕事と人格形成について研究し、独自の販売理論を確立させました。
その理由は、トップセールスになった方々が、高収入で身持ちを崩したり、謙虚さを失ったり、家庭を壊してしまったり、自身の心や体をこわしたり、それを見ることで、どうすれば良いか?日々研究を重ね「人格」の大切さに気づきます。
そして「お客様に喜ばれながら、かつセールスマン自身の人格も磨かれるセールス方法」を作ります。
長老も日頃から人格形成の大切さを説いていますが、でも販売現場から具体的に書いた本は、これが初めてではないでしょうか?
人格の大切さについて記述は多いに同感です。
大乗仏教の記述には「ん?」というところもありますが、おおむねOKです。
で、一番興味をひいたのは、「販売技術、販売テクニック」のあたりです。
具体的な記述で大いに好感が持てます。
売り上げ=セールス力×訪問件数×活動時間
でも「訪問件数」と「活動時間」は有限です、場合によっては、けっこう制約を受けます。
でも「セールス力」は伸ばせます。
セールス力=人格力×セールス技術
「人格力」「セールス技術」は、時間の制約を受けることなく、ヤル気させあれば伸ばせます、あと、それは自分のものになります。
人格力とセールス力を伸ばすためにはどうしましょ?
という記述がここにあります。
もともと、相反するものに挑戦してるので、即効性はないかもしれませんが、珍しくビジネス書を興味深く読みました。
お幸せでありますように。