ジャータカのよもやま話

テーラワーダの在家仏教徒 身の回りのことを地味に書いてます。

テーラワーダ仏教の比丘戒律「パーティモッカ条文の略訳と解説・別住行法」

 

左側の本です。

 

お坊様に接していると、いったいどういう決まりがあるのだろう、と思い買った本です。

 

タイ国比丘サンガの比丘が学習する教理教科書「ナワコーワート」の中にある、「パーティモッカ227戒経条文」の略訳になります。

比丘が勉強し、守るべき戒律が書いてあります。

 

概要を引用すると

 

八種の教戒

 

比丘の心得としての八種の法は、次の二つのグループに分けて示される。

 

1.四依(しえ)

出家者の基本的な在り方、依り処になるものはニッサヤ(nissaya)と呼ばれ、四種ある。

 

一、食は托鉢に依る。

二、衣は糞掃衣に依る。

三、住は樹下の臥座所に依る。

四、医薬は陳棄薬に依る。

 

2.四堕(しだ)

出家者が決して為してはならない行いはアカラニーヤキッチャと呼ばれ、四種ある。

 

一、淫法(性交渉)は行われるべきではない。

二、不与取(盗み)は行われるべきではない。

三、殺生は行われるべきではない。

四、妄語は行われるべきではない。

 

三種の学

比丘が学び、修養すべき事柄は戒、定、慧の三学である。

 

一、戒(シーラ)身体、及び、言動について慎みをもたせ制御すること。

二、定(サマディー)静まっていて、動揺しない心を維持すること。

三、慧(パンニャ)サンカーラ、すなわち肉体と精神を構成するすべての要素の集合体について完全に知ること。

 

犯戒ー七種類の罪

釈尊が禁止した戒条への違反によって生じる罪は犯戒(アーパッティ)と呼ばれ、七種類ある。

 

一、パーラージカ

二、サンガーディセーサ

三、トゥッラッチャヤ

四、パーチャティヤ

五、パーティデーサニーヤ

六、ドゥッカタ

七、ドゥッバーシタ

 

パーラージカは、違反した比丘の、その身分が断たれる罪。

 

サンガーディセーサは、違反した比丘が律の規定に順じた行法を履行することで浄化される罪。

三~七の五種は違反した比丘が、サンガに、あるいは三、二、一人の比丘に告罪(懺悔)することで浄化される罪。

 

比丘が罪を犯す六つの事由。

 

一、羞恥心の欠如。

二、その事柄が違反であることを知らない。

三、違反になるのでは、と疑いを持ちながらもあえて為そうとする。

四、為すべきでない事を為すべき事と思う。

五、為すべき事を為すべきない事と思う。

六、注意力の欠如。

 

 引用終わり

 

これはサンガ内の決まりであって、娑婆の刑法や民法、習慣は異なります。

 

 

話は変わります。

 

詳しくは知りませんが、最近、お坊様がパーラージカ違反をした、と在家がネット上で出した、という騒動がありました。片方からの情報のみでよくわからん騒動です。

 

ここで「パーラージカ」という言葉が使われました。

 

引用します

パーラージカ四条

 

一、比丘が淫法(性交渉)を行えば、パーラージカである。

 

二、比丘が持ち主から与えられていない物を盗る。その品物が5マーサカ、あるいはそれ以上の値であれば、パーラージカである。

 

三、比丘が人を殺そうと意図し、死に至らしめたら、パーラージカである。

 

四、比丘が自ら証悟していない上人法を自慢し、後で妄語したというならば、パーラージカである。

 

パーラージカ四カ条の違反は重罪であり、これを犯した比丘はサンガから追放され(不共住)、再び仏教教団の比丘として出家得度することは永久にできない。

 

 

パーラージカは、俗世間ではなくてサンガ内で行われる律です、俗世間の常識、法律とは異なります。

 

そこで疑問が起きました。

 

「パーラージカの罪って、どのように決めるの?、決まるの?」

 

詳しい方に訊きました。

 

俗世間とは違い、パーラージカの罪は、告発者が出家、在家を問わず、それが確認できれば成立するとのことです。

 

あとは、サンガ内の手続きです。

犯した罪が問題であって、罪を犯した人にはどうのこうのないです。

単なる手続きが粛々と進みます。

 

パーラージカに違反して、自ら告罪して捨戒したならば、(還俗します)その方はもう比丘ではないので(お坊様ではないので)罪から離脱することになるそうです。

そのまま在家として修行にはげんでもいいし、タイ国サンガでは比丘への復帰はなりませんが、沙弥としての出家は可能とのことです。

 

 

 

ただ、今回の騒動は、そのお坊様が、出家なのか、在家なのかわかりません。

だからパーラージカという言葉が当てはまらないかもしれないです。

 

また、どこのサンガにも属していないみたいなので、やはりパーラージカという言葉が当てはまりません。

 

単なる俗世間の騒動??

 

唯一わかることは、お坊様と告発した在家側の言葉が著しく異なっています、ということは、なにかしら嘘の存在がありますね。

 

仏教では、非常に強く嘘を戒めています。

嘘は、悪果や混乱をもたらし、いいことひとつもないです。

 

仏教以前の話です。

 

仏教の言葉を使わないでほしいです。

 

嘘に塗れると、やることなすことメチャメチャになるというよくある事例ですね。

 

 

生きとし生けるものが幸せでありますように。