今回から、仏教からときどき脱線して、写真の話を入れたりします。
最近、下記のニュースを見たのがきっかけです。
いろいろ思うところがあり、感慨深いです。
以前から、写真やカメラが好きで、趣味にしたり、写真関連の仕事をしてました。
最近、写真というと、スマホで撮るのは当たり前、インスタグラムも大盛況です。
「インスタ映え」という言葉もありますね。
若い方にとって、写真はスマホ、インスタ、なんでしょうね。
若い方はご存知ないかもしれませんが、写真はいまやデジタルがあたりまえ、でも、その前はフィルム(銀塩写真)をカメラに入れて撮っていたのです。
デジタルとフィルムの境目は、1998年、1999年、2000年、このあたりから、200万画素以上の高画素のデジタルカメラが出てきました、フィルムカメラからデジタルカメラへの移行が始まったのですね。
私もこの時期にデジタルカメラに切り替えてます、写真をパソコンで見て、管理するようになりました。
もう、フィルムカメラは持っていません。
昔話をしますね。
私がカメラで撮った一番古い写真は、1967年頃
もう50年以上も前の話ですね。
3歳になるかならない頃です。
父にカメラを持たされて、屋内で父親を撮った写真です。
カメラは両手で適当に持ってますので、父はレンズの画角内に入ろうと苦心している様子がわかります、広角レンズを付けて、フラッシュを光らせてます。
想像します。
カメラは、ニコンFもしくは、ニコンS2もしくは、キャノン7。
フラッシュは、当時はストロボが無くて、発光器というものがあり、これに閃光電球をはめて撮影してたのですよ、閃光電球は使い捨てです、ですから、1枚につき1球使われます、1枚のコストはいったいいくらになるんでしょ。
フィルムは・・・、当時、父の使っていたフィルムは、富士フィルムのネオパンSS、もしくはネオパンSSS,もしくはコダックのトライX.。
でも、父は、100フィート(30.5m)のフィルムを切って、パトローネに詰めて使っていたと思います、そのほうが安上がりですから。
撮ったあとは現像ですね。
現像液の処方って公開されています。
父は、コダックのHC-110現像液を自分で調合して使ってました。
フィルムの処理過程は、現像、停止(酢酸を希釈したもの)、定着(フジフィックスという薬品がありました)、水洗、乾燥です。
出来たフィルムをプリントにしましす、引き伸ばしですね。
印画紙は、三菱製紙の月光Vの2号か3号を使ってました。
月光は光沢、薄手の印画紙です。
父はこれのカビネサイズを買い、二分の一に裁断すると手札サイズ、これを二分の一に裁断すると名刺サイズ。
カビネ 18x13cm
手札 9x13cm
名刺 6.5x9cm
父は、子どものスナップをたくさん残したかったのでしょう、名刺サイズの写真が多いです、私もこのサイズが好きです。
引き伸ばし器は、富士のB型
夜、居間でやります。
赤い暗室灯をつけて引き伸ばしをします。
印画紙の現像液は、富士のコレクトール、停止液は酢酸、定着液はフジフィックス、この3液を通して、お風呂場で水洗、乾燥して、プリントが出来上がります。
デジタルと比べて、手間とコストが、すごいです。
で、50年以上経ちました。
この話のなかで、現在、手に入れることができるのは、トライXフィルムだけになりました。
あとは手に入りません。
デジタルと違い、フィルム写真、銀塩写真の世界は
ケミカル(フィルム、印画紙の化学反応)
オプティカル(レンズ等、光学的なもの)
メカニカル(カメラの絞りやシャッター)
以上の3つで成立します。
手間がかかりますが、単純なので、戦前のカメラでも写真は撮れます。
デジタルでは無理かもしれませんが。
この、写真の話で「デジタルがいい」とか「フィルムがいい」とか言うつもりはありません。
父の写真趣味の影響で、私のやってきたことを、ちょっとずつ書いていきます。