ある写真屋のおやじさんと親しくなって、写真の保存方法について雑談したことがあります。
かれこれ18年前くらいの話です。
デジタルがどんどん台頭してきて、CDとか、MOとか(MOなんてもう見ませんね)の保存とかが出てきました。
でも、おやじさんとの結論は
「やっぱり、紙(プリント)だよね」でした。
我が家にはありませんが、実家にある一番古い写真は戦前のものでしょうか。
古い遺影でも戦前のものがありますね。
モノクロ写真です。 ちゃんと残っています。
適切に処理されたモノクロプリントはかなりの耐久性があります。
あと、私の父が、昭和28年頃から始めている自家処理のモノクロプリントも退色せず、残っています。
若干、定着処理の不備とか、きちんと水洗しなかったプリントは、残念ながら変色しています。でも、これはこれで味があっていいです。
60年~80年前以上のプリントが残ってる、ということです。
そのあと、フィルムを使用する銀塩カラープリントが出てきましたね。
1時間仕上げとか、よくスーパーなんかにあって、買い物している間に出来上がるとか・・。私は、このスピードプリントの仕事をしてた頃があります。
あのタイプは、裏面に防水コーティングがしてあって、ペーパーというより、樹脂コーティングペーパーですね。
樹脂の寿命が尽きれば、痛んできます。
また、色を構成している発色部分が痛んでくると退色してきます。
赤系統は意外と弱いです、赤系統から退色していきます。
さて、60年~80年、もつでしょうか?
そのあと、家庭用のプリンターでも写真ができるようになりましたね。
とくに下記のプリンターはショックでした。
ああー、写真屋の仕事がなくなる、と思いました、その通りになりましたね。
で、これを持ってました。
顔料インクで、銀塩写真と同じ退色性があり、(いまだに変色はないです)
名機でしたね。
いまは、ブラザーのカラープリンタで、インクの染み込む、裏面樹脂コーティングのない無光沢のペーパーで写真印刷してます。
いまのところ、これがいいみたい。
話を戻しますが、今は、スマホやデジカメで撮る時代なので、スマホとかPC中とか、インスタグラム、グーグルフォトとかのクラウドに置いたり、たまには整理してDVDを焼くとか、外付けハードディスクに入れるとか、写真をブツにしないで置きっぱにしているのではないでしょうか?
スマホやPCが壊れたらアウト
クラウドの経営が成り立たなくなったら追い出されます。
DVDや、ハードディスクって万全?
どれも実体のない写真の居場所です。
1年に1回くらいは、実体のない大事な写真は実体(ブツ)にて、残すことをおすすめします。