ジャータカのよもやま話

テーラワーダの在家仏教徒 身の回りのことを地味に書いてます。

『不機嫌は罪である』 仏教徒が齋藤先生の本を読むと・・・

 

不機嫌は罪である (角川新書)

不機嫌は罪である (角川新書)

 

 

タイトルに釣られて、キンドルで読みました。

 

いつも仏教書ばかり読んでいるので、こういう本は久しぶりです。

第一印象は

「なんと読みやすいんでしょう」です。

 

上手に読者を引っぱるテクニックはさすがです。

 

「機嫌」はもともと大乗仏教からきた言葉みたいですね。

下記に由来があります。

jodoshuzensho.jp

 

「人のそしりを嫌う」というところから始まっているようです。

 

tarikihongwan.net

 

人に嫌われない行為をしなくては・・、ということですね。

 

ちなみに、不機嫌というと、貪瞋痴でいうところの「瞋」になると思います。

「瞋」すなわち「怒り」の状態なんですね。

 

『不機嫌は罪である』としながらも、不機嫌になる理由については書いてありません。

 

本では「日常生活で、こういった不機嫌な人を見かけますよねー」という感じで、軽く流していきます。

 

でも、不機嫌とは何ですか、何で不機嫌になるのですか?

 

不機嫌=貪瞋痴=ストレスと考えるとわかりやすいかもしれません。

ストレス=貪瞋痴

仏教講義 24.ストレス完治への道 (1)ストレスの正体

 

で、なぜ貪瞋痴が起きるのですか?

人間は貪瞋痴で生きているので、こればっかりは付いてまわります。

 

貪瞋痴の痴はべつに置いて、貪瞋(欲と怒り)に関するわかりやすい説明があります。

チエリさん、ありがとうございます。

thierrybuddhist.hatenablog.com

 

「これはいい」と受け入れるのは欲で、「これはちょっと避けたい」という感情が起きたら「怒り」なのです。もともと持っている感情です。

 

不機嫌というのは「避けたい」という「怒り」の感情なのでしょう。

 

避けたいと思うのは自由ですが、露骨にその感情を表に出すんでしょうね。

そしたら、人から嫌われるか、距離を置かれてしまいますね。

 

 

本書では、人が不機嫌になる理由はさておいて、不機嫌になった場合の不利益を徹底的に説いていきます。

この部分では、齋藤先生、すごいです、さすがです、現代をよく見ていると思います。

 

昔は、家長が偉く、上司も威張っていて、不機嫌が時代を回していましたが、現代は、もうそうではない、現代社会では、不機嫌だと大損します、大変な不利益を被ります。

 

仏教も、貪瞋痴で行動すると、現代社会では大変な不利益を被りますよ、齋藤先生の説明をマネしてもよいのでは・・・と思うくらい良かったです。

 

 

不機嫌の根本理由を示さず。

でも、不機嫌(貪瞋痴)でいることの不利益を説き。

上機嫌になれるトレーニングを説きます。

 

根本的に貪瞋痴は消えないけど、上機嫌のトレーニングを積むことで、心の暗さと取ろうとしているのでしょう。

 

上機嫌になれば、日常生活、とくに職場で、ご利益があります、と説明します。

 

貪瞋痴の根本原因から目を離して、とりあえず、手っ取り早くご利益を得るには、いいかもしれません。

 

でも、不機嫌の根本原因をすっとばして上機嫌のトレーニングやテクニックを学んでもなあ・・。

 

 

上機嫌になるトレーニングに齋藤先生が好みの音楽や映画の話がでてきましたが、これは要らなかったです。

 

本書の不機嫌のデメリットを説く部分は、仏教の貪瞋痴のデメリットとして捉えるべきですね。

 

勉強になりました。

 

生きとし生けるものが幸せでありますように。