引用
心は環境からの影響を受けて、すぐに変化してしまいます。
中略
普通の心は、得すると喜び、損すると落ち込みます、褒められると舞い上がり、けなされると落ち込んで、
中略
心を育てるとは、「環境によって左右されない、心の清らかな状態を頑固に守り続けられるような強い心をつくること」です。
私見です
またまた8つの事象の話を思い出します。
生きていると8つのことに出会うのですね。
引用
人が明るくなり、自信をつけられ、喜びと幸福を感じるのは4つの原因が考えられます。
- 利得/lābha:物事がうまくいく、成功する、全てが順調にいくこと
- 名声/yasa:社会に認められること、高い立場にあること
- 賞賛/pasamsā:成功して賞をもらったり、褒められたり、有名人になること
- 幸福/sukha:豊かで健康的で家庭円満で、楽しく生きられること
以上の4つがあれば誰でも幸福を感じるし明るくなって活発に生きていられるのは当然ですが、すぐ感情的になって舞い上がってしまいます。それは落し穴です。舞い上がってしまうと、我を忘れ、自信過剰になって余計な行いまでする恐れがあります。
さらに、人が不幸を感じて落ち込む原因も4つあります。
- 不利得/dlābha:失敗すること、損すること、景気が悪化すること
- 不名誉/ayasa:立場を失うこと、批判されること
- 非難/nindā:失敗したり過ちを犯して厳しく非難され、否定され、社会から追い出されること、権力争いなどで事実無根の非難を受けることもある
- 不幸/dukkha:家庭や職場で問題があったり、病弱で苦しみを感じること
その4つに出会ったら、落ち込み、自信を失い怒りを感じます。それは暗い感情です。暗い感情に陥ったらひどくなる一方で立ち上がることは不可能です。この4つに出会ってすぐ悩んでしまう気持ちが「感情」です。
で、環境というと、4番目の「幸福」「不幸」にあたる部分になるのでしょうか。
自分がいる環境って、事象のひとつして理性的に接しなければいけないのだと思います、落ち込んでもダメだし、舞い上がってもダメ。
でも、いくら理性的に接しても自分に合わない環境だったら、というか、自分がダメになる環境だったら変えてもいいのではないでしょうか。
思い出すのは下記の本
これ
で、吉祥経の中に
「適切な処に住むこと、以前になされた福業があること、自分について正しい志向を持つこと、これが最上の吉祥です」
で、気になる部分は「適切な処に住むこと」
一番は環境に左右されない心をつくるのが大事ですが、障害になるものがあったら、その環境を変えてもいいのではないでしょうか?
下記を連想してしまいました。
で、クサラの部分です。
引用
クサラというのは善行為といっても、「上手」「巧み」ということで、アクサラというのはその反対。つまり「へた」ということです。それくらい軽い意味なのです。巧みと言ってもすごく大胆な意味でもなくて、広い意味での善行為。幸福をもたらす行為がクサラで、不幸をもたらす行為はアクサラ。生き方がへただと不幸ですよ、というくらいの意味なのです。
バリバリの私見解釈です。
「環境が変わっても、大げさに受け取らないで、巧みに処理しなさいよ、」ぐらいでいいのではないでしょうか?
少しだけでも、上手な生き方を目指してみたらどうですか?と教えてくれる本です。