今回で理論編か終わります。
本ではマハーシ長老が29ページに渡り説明しています、無駄な言葉が無く、直球ど真ん中の説明になります。
仏教の法話はお坊様によっていろいろなパターンがあるし、経典によってもいろいろなパターンがあり、仏教徒は自分に合った法話や経典を見つけて実践に励みます。
私の場合は、このマハーシ長老の小さな文庫本が合っていたようです。
個人的には直球ど真ん中の簡潔なお話が好きみたいです。
理論編を自分なりにまとめてみます。
まずは「戒の重要性」から、戒定慧の三学のお話があります。
戒は仏教実践の土台なので、これを軽んじると、「なんの実践なの?」になりますね。
仏教以外の巷の瞑想ですと「戒」を抜きにしての瞑想もありますけど、個人的には「うーん、もったいない」なんて思ってしまいます。
戒を守らなければ、定や慧には進めないです。
輪廻の犠牲になりたくなければ、戒を守り、定、慧を育てることが大事ですよ、とお話されています。
次は、戒という土台の上に、定や慧を育てるのですけど、この方法として名(ナーマ)、色(ルーパ)の観察があります。
ナーマルーパを明晰に観察することで、「眼」「見る」「見る対象」を例にして、ナーマルーパの説明をします、で、この説明を通して「有心見」のお話があります。
有心見は、煩悩の原因であり、輪廻を回します。
ここで、「ん? ナーマルーパしかないじゃん」と気づくことになります。
で、ナーマルーパを観察するための詳細な説明があります。
で、ナーマルーパを明晰に観察することを続けると「定」が養われてきます、定が養われてくると、生滅もわかるようになります。
で、生滅がわかると、無常、苦、無我の理解が進みます、進むとその智慧が習得されてきます。
理論編、最後の引用です。
これら無常、苦、無我に対する智慧が充分に習得されることによって、道智と果智が満たされ、やがて涅槃に到達します。涅槃の最初の段階に到達することによって、私たちは輪廻に中でみじめな存在として再生することから解放されます。ですから、私たちの誰もが不幸な再生から最低限身を守るため、預流道、預流果というこの悟りの最初の段階に達するよう奮闘努力すべきなのです。
理論編では、まず、みじめな輪廻から解放されるために最低限の預流道、預流果、を目指すため、奮闘努力してはどうですか?とおっしゃっています。
うむむむ。
国内のよく聞く仏教だと、悟りとか、涅槃とか、成仏とか、その方法を説いたものがありますけど、読んでもよくわからないし、なぜかわかりませんけど密教だったら字の通り「秘密」にしているのでしょうか?
預流道、預流道に至るためのマハーシ長老の説明には、秘密はまったくありません、読むと、実行すべきことが明確でわかりやすいです。
これを読んで実践するだけなのですね。
ですから、仏教は、もともと、誰にでも開かれた教えです、個人的には、「とてもわかりやすい」と感じています。
さて、理論編で預流道、預流果に至るわかりやすく道筋は示されました、次は具体的な実践になりますね。
まだ、45ページしか読んでないです。
薄いですけど、内容は濃い本です。